2016年8月6日土曜日

几帳面。


道端に古新聞の束が置いてあった。紙袋に、これ以上詰めるのは無理というくらい、きれいにきっちりと入った新聞の束だった。

ある意味、アートだね。

持ち主は、紙袋にきっちりと詰まった分だけを回収に出したのか。部屋にはまだ、回収に出せない古新聞を詰めかけた紙袋が残っているのか。

律儀だな。

ついつい、じっくりと観察してしまった。

でも、回収に間に合わなかったのか、そもそも今日は古新聞の回収の日ではないのか。

午後遅い時間になのに、道端にたたずむ古新聞たち。

なんだ几帳面ではないのか、元の持ち主は。

残念。

2016年7月29日金曜日

違和感。


勉強のために中国から日本に来ている友人に会った。日本にきてまだ2週間もたっていないから、新しいことだらけで毎日楽しいんだろうな。

その友人から、おみやげをもらった。中国の古い映画などではおなじみの屏風――そのミニチュアだ。中華街でもよく見かけるかな。

そのおみやげを、新しいオフィスの机に飾ることにした。

引っ越す際に強烈な断捨離をして、机の上を整理した。シンプル・モノトーンになった(味気ないとも言う)。そこに置いて、アクセントにしようと。

ほら、素敵でしょ。


さすがに、机の真ん中に置いたら仕事にならないから、モニターの横に置いて、PC類の配線を隠してもらうことにした。

でも、そこにははからずも先客がいるのだった。

コンビニで買ったメッツに付いてきた、「エヴァンゲリオン」のキャラクターらしい。「らしい」というのは、僕はこのアニメーションを見たこともなければ、ストーリーも知らないからだ。

それはともかく、仕方がないから屏風にはこの先客と同居してもらうことにした。


い、意外にも馴染んだ……。

2016年7月25日月曜日

かほり。


残念ながら、バラの香りに関する話ではない。

人の臭いについてである。

僕は男女の関係で「ビビビッ」と来るのは、相手の臭いが大きく関係していると信じている。これまで好きなった人、お付き合いをさせていただいた人は、たいてい僕が好きな臭いをしている。念のために言っておくが、それは香水とかシャンプーの香りではなく、その人本来の香りである。

バラのような鮮やかな香りを出す人はいないが、好きな人は皆、一緒にいるとホッとする香りで包んでくれる。

そして、その逆もまた真なりである。

一般的に臭い(くさい)という範疇には入らない(はずだ)が、当たり前ながら「ビビビッ」の正反対の臭い(におい)を出す人がいる。ぜったいにお付き合いして子孫など残してはいけないタイプだ。

娘がパパの臭いをある段階から大嫌いになるのと同じで、遺伝子的に恐らく僕に近いのだろう。そういう人が近くにいると、我慢ならない。すべての能率が悪くなる。

その人にはとんだ迷惑だと思うが、そうなのだから仕方がない。

そして最近、気がついた。

僕が嫌いな臭いを出す人は、きっと僕の臭いも嫌いに違いない。

当たり前のことだ。なんで気がつかなかったのだろうか。

自意識がいつも過剰気味な僕は、それに気がついたとたんに、ますます僕の範疇にない臭いの人に近づきたくなくなった。

ああ、どうしよう。

2016年7月22日金曜日

釣り


祖母が勤めていた会社の保養所があった関係で、子どものころは年に1、2回、熱海に行っていた。

熱海に行くと必ずやっていたのは、スマートボール。ピンボールのようなゲームで、それだけが並んでいる遊技場があった。獲得した点に応じて、ぬいぐるみだとかの景品がもらえた。そういえば射的もあったな。

釣りもよくやった。今は人工の砂浜になってしまったが、その前は普通に桟橋がある港だったから、そこから釣り糸を垂らしてカワハギなどを釣っていた。

釣っていた、とは言うものの、釣り餌は自分でちぎって付けられなかった(ムカデのようなゴカイという生き物だ)。そして、釣れた魚は自分では怖くて触れなかった。何を間違ったかフグが釣れたときは、釣れた瞬間からぷっくぷくに膨れて怒っていたから、誰も触らなかった。

そんなことを思い出したのは、釣り堀を見たからだ。

これまでは電車の車窓から眺めることがもっぱらだった釣り堀が、今は職場の近くにある。釣りをやりたいと思ったらいつでもできる、そんな恵まれた環境に引っ越してきたわけだ。

頭をひねっても企画が出てこないときに、ちょっとここで釣り糸を垂らしてみたら、それまで思いつかなかった企画が、天の釣り糸から「これはあなたの企画ですか」と垂れてくるかもしれない。

それは蜘蛛の糸って話か。

いや、それも違うか。


2016年7月21日木曜日

25年。


『ど根性ガエル』の町田先生は「教師生活25年」が泣きの枕詞だった。僕は、教師生活を途中でやめてしまったから、憧れていた(笑)その言葉を使うことはできなくなった。

でも、気がついてみたら、社会人生活がすでにそれくらいになった。びっくりだ。

何にびっくりって、町田先生はもっと爺さんだと思っていた。

ところで今週から仕事場が変わった。自宅から3キロ、自転車で15分弱の永福町から、電車で30分の市ヶ谷に移った。

長い社会人生活で、電車で通勤した経験は2つ目の職場の2年間だけ。最初の7年は車だったし、今の職場ではずっと自転車だった。2つ目の職場を挫折したのは、どうにも通勤電車が我慢ならなかったからで、本当はそんな理由ではないのだが、ここではそういうことにしておく。

今回の電車での移動に、さて、どのくらい耐えられるのだろうか。

16年前の電車通勤と今とでは、社内での時間の過ごし方が変わった。Amazon Kindleで本は読み放題。ノイズキャンセリングイヤホンで、音楽は騒音に邪魔されずに楽しめるし、音声による英語学習もラクラク。

どれも自転車での移動では楽しめなかったことで、無駄な移動時間が増えたと思わずに、有効に活用することで、人生を無駄にしないようにしたい。

往復約1.5時間。睡眠時間を6時間とすると、1日の起床時間1割弱が移動時間になるわけで、つまり人生の1割がただの移動時間だとしたら、何もしないのは非常にもったいない。

せっかくなら、今までやらなかったことに時間を使ってみようと思う(本当はつり革で懸垂とかしてみたい)。

2016年3月6日日曜日

IN HOKKAIDO by Michael Kenna



渋谷西武でこの週末まで開催されていた、マイケル・ケンナの写真展を見てきた。そこで新発売の写真集「Forms of Japan」を見た。豪華な作りで、紙もいい。

買おうか迷った。

1 でも、1万3千円近くする(Amazonで調べたら9000円くらい)。
2 でも、その場で買えば、その日のサイン会でサインがもらえる。

掲載されている写真を見たら、いいと思った写真のほとんどは北海道で撮られたものだった。シンプルな造形を完ぺきに捉えた構図。美しい。

そこで、ふと思い出した。

「僕は彼の北海道の写真集を持っている」

家に帰って掘り出した。買って、一度見ただけで、袋に入れて保管したままだった。

でも、もらった思っていたサインが入っていない。前、銀座のギャラリーで写真集を買ったときに、サインをもらって握手をした記憶がある。ツーショットも撮った。

あのとき、僕はいったい何にサインをしてもらったんだろう。何か別の写真集を買ったのか。

そっちは未だに思い出せない。

2015年10月25日日曜日

BABEL / 広川泰士写真集 BABEL -ORDINARY LANDSCAPES- by Yasushi Hirokawa

BABEL -ORDINARY LANDSCAPES- by Yasushi Hirokawa

自然に挑み、自然に破れ、そしてまた自然に挑む。それは有史以来、ヒトが,繰り返してきたことだが、この『BABEL』には、その2000年代の出来事が、写真家の視点で記録されている。

映し出されているのは、創造と破壊の過程だ――山中に建設中の新東名高速や外環道の高架。津波や洪水で破壊された橋や家。震災などの理由で長く放置され、自然に侵食された道路や線路など。

空想の計画だった塔の名前から取った「バベル」という書名が象徴するように、完成形はほとんど姿を表さない(数少ない完成形を写した写真の中に墓地が含まれていることが、どこか意味深い)。

僕がこの写真集の購入に踏み切った理由は、首都高4号線と中央環状線をつなぐ西新宿ジャンクションの建設風景が含まれていたこと。近所でほんの10年前の出来事なのに、実はほとんど覚えていない。過去の記憶につながる糸を、自分の手元に残しておきたかった。

BABEL / 広川泰士写真集 (Amazon.co.jp)



Human has challenged the nature, defeated by it and challenged it again. It's what has been repeated since recorded history.

An interesting thing about this book is most of the photos depict the process of creation and demolition: expressway bridges under construction, bridges and houses destroyed by floods and tsunami, long-forgotten roads and railroad tracks since the big earthquake, and so on. As the book title, Babel represents, the photographer seldom point his camera to completed things. (One of the few exceptions is photos of graveyard. I'm just curious to know what it means.)

The reason I bought a copy of this photo book is it includes photos of West Shinjuku Junction of Shuto Expressway. It's located in my neighborhood and was build only 10 years ago, but I barely remember how it was constructed. I just wanted to have a thread connecting present with my past memories under my hand.

BABEL -ORDINARY LANDSCAPES- by Yasushi Hirokawa